
今日8月31日は軍艦島(端島)の民間研究家だった小島隆行氏の3年目の命日である。
この写真は軍艦島(端島)のある建物中にある黒板に書かれた文字である。
彼は軍艦島(端島)の出身者ではなく隣の高島の出身であった。
幼き日父親に魚釣りで連れてこられたこの閉山後の誰もいない軍艦島(端島)魅せられた人であった。軍艦島(端島)の島民より島を知り尽くし島の細部まで知っていた人である。
島に入れば一切の食物を口にせず水さえも飲まない。神社で祝詞をあげお寺ではお神酒をあげた人である。必ず携帯したものが小さなオニギリ。これは自分が食べるための物ではない。島で亡くなった方々への供養として海に流した。
それほどまでに軍艦島(端島)を愛した人であった。
黒板の文字は今から16年もの前のものである。今でも鮮やかに残されている。
島の人々への愛情が込められた一文字一文字である。
3年前突然の訃報が入ってきた。
31日の夕方までは元気でいた様子。ほんの30分の時間に彼の内部に何が起こったのであろうか。いまだに解決できない死因である。
そうその日はあの総選挙の日である。民主党が第一党になった日である。
彼は朝から必ず一番乗りで選挙にいっていたというその結果も知ることも無く突然逝ってしまった。数週間後には東京への家族旅行を計画しチケットまで準備していたという。
何故?なぜ?いまだに解決できない死因。
あれだけ愛した「軍艦島(端島)」に看取られることも無くまた家族にも看取られる事も無く
一人で逝ってしまった。
軍艦島(端島)閉山から38年。奇しくも小島氏38年の生涯であった。
黙祷・・・・・・・
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