2012年08月08日

旧三池炭鉱有明坑の二基の竪坑櫓の解体

 旧三池炭鉱有明坑の二基の竪坑櫓の解体が時間の問題となっています。
軍艦島は企業の手を離れ現在は観光、そして世界遺産の候補となっていますがもし軍艦島が企業の手に
...今現在あったとしたら同じような運命をたどっていたかもしれません。
遺産という意味では「炭鉱」を象徴とする同じものです。
本日の軍艦島は自然の猛威の中で人を寄せ付けない環境においてもその姿を「凛」として残っています。
解体するのは簡単な作業です。
「残す」という困難な作業も必要ではないでしょうか。
下記に要望書を添付します。

isan1.jpg



                          平成24年8月6日

ニューガイアエナジー株式会社
代表取締役 新地 哲己 様

旧三池炭鉱有明坑(有明鉱)竪坑櫓の保存要望

                    産業考古学会会長       伊東 孝
                    日本産業技術史学会会長    田中 一郎
                    九州産業考古学会会長     大石 道義
                    九州伝承遺産ネットワーク会長 坂本 道徳

拝啓
 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
先頃の新聞報道により、貴社のメガソーラー事業推進にあたり、旧三池炭鉱有明坑の二基の竪坑櫓が解体されると聞きました。この二基の竪坑櫓は産業遺産として価値があり、産業技術史から見ても重要な建造物と、私たち四団体は考えております。
 その件につきまして下記の通り要望したいことがありますので、ご検討いただけますようにお願い申し上げます。
敬具

要 望:
旧三池炭鉱有明坑跡地内に現存する二基の竪坑櫓を解体することなく保存していただきたいと思います。さらに産業遺産として広く見学できるようにしていただけたら幸いです。
事業計画上、撤去が不可欠である場合には,基礎部分を現地保存され、敷地内の他の場所に移設することは考えられませんでしょうか。
やむなく解体撤去をする際は基礎部分を現地保存され、モニュメントとして活用されることをご配慮願えませんか。また解体後の部材・部品を大牟田市石炭産業科学館など、しかるべき保存・展示施設に寄贈してくだされば、鉱山技術の一片を留めることができます。

理 由:
旧三池炭鉱有明坑は、平成9年3月30日の旧三池炭鉱閉山の際に、最後まで鉱員・職員が入昇坑した深さ約320mの坑口であり、「閉山」の象徴的な舞台となった坑口です。1960年代に有明海上に人工島を築いたうえで日鉄鉱業が坑口を開発し、第一竪坑櫓がつくられ、その後三井鉱山に移管され、1970年代に第二竪坑櫓・坑口が完成して操業開始にいたっており、海底炭鉱として発展した三池炭鉱の象徴です。さらに1984年にはこの坑口から延びる坑内で83人の死者を出す坑内火災事故が起きたことも併せて考えると、産業遺産および産業技術史上、また歴史的にも重要な坑口です。その重要性から2007年にも今回の要望学会(日本産業技術史学会は除く)より、当時の所有者であるコガ信工業、みやま市長、みやま市議会議長、九州経済産業局に対して保存の要望書を提出した経緯がございます。
したがって、今回、緊急にその保存を要望し、かつてのエネルギー産業の拠点の場所で現在最も注目されるエネルギー事業をなさることを竪坑櫓の保存という形で明示していただくことを望みます。それは、エネルギー産業について、過去を尊重したうえで未来を考えると言う意味で、貴社の地域における企業イメージを高めるものと確信致します。
一度解体したものは元には戻せません。ぜひ、長期的な視点で御考慮頂きたく存じます。
以上
posted by dyg at 21:50| 長崎 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 速報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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